2021.11.14  

【株】長期保有株を見つけるための企業分析法

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個別の日本株が欲しくなったので企業分析の方法をチートシートとしてまとめました。

分析の方針は、長期保有できる株という観点で進めます。

動画でざっくり内容を確認したい場合はこちらのYouTube動画がおすすめ。
第169回 【初心者向け】高配当株の「分析ツール」の使い方をカンタン解説【株式投資編】

ただ、こちらはあくまでざっくりした内容で、細かい用語の内容や分析方法は自分で調べる必要があります。

それをまとめた本記事です。(主に自分が利用することを想定)

株価の分析ツール

IR BANKというサイトを利用します。

こちらのサイトを利用すると、対象企業の過去の業績を一覧で取得できます。

各業績値を時系列で確認していくことで、その企業がどれくらい成長しているか、財務状況は健全か、といった情報を手軽に確認できます。

株価の分析ツールの使い方

IR BANKのサイトにアクセスして、左上の「証券コード、社名」のテキストボックスに調べたい銘柄を入力します。

検索すると対象銘柄が表示されるのでクリックします。

表示されない場合は検索する文字数を少なくしてみましょう。

表示されたら若干わかりにくいですが、左側の項目に「決算」というリンクが表示されるのでそちらをクリックします。

すると、過去の会社業績の一覧が表示されます。

各項目の見方

IR BANKの情報を実際に見ていきます。


売上高


企業がサービスや商品を売って稼いだ金額の総額です。

毎年増えていればその企業は成長しているといえます。


純利益

企業が得た収入からすべての費用を引き、最終的に残った純粋な「利益」のこと。

売上がいくらあってもここがマイナスだと赤字。

売上が増えていても、純利益が増えていない場合、株価が下がることがある。

https://ten-navi.com/hacks/article-414


EPS(1株当たり利益)


「Earnings Per Share」の略で、直訳すると「1株当たりの収益」という意味です。

計算式:
EPS(1株当たりの利益)=当期純利益÷発行済株式総数


見方:EPSが配当金額以下になっていないか、余裕があるかを確認する


会社から見れば利益が増えるのはよいことです。

しかし、投資家の目線で見れば気になるのは配当の金額、つまり自分の取り分です。

会社の利益が増えたのであれば、配当の総額は大きくなりますが、新たに株式を発行すると、その分1人当たりの取り分が減ってしまいます。

そこで、株主にとって重要となるのが、1株当たりの当期純利益(EPS)です。

利益だけでなくEPSも上がれば、会社にとっても投資家にとっても、満足のいく業績となっているといえます。

https://advisors-freee.jp/article/category/cat-big-01/cat-small-01/7612/


自己資本比率

手元の現金のうち、自分で貯めたもの金額の比率を表す。つまり借金でない手持ち金の割合。
100万円のうち40万円が借金であるなら自己資本比率は60%となる。
会社のつぶれにくさを表す。

分析方法は以下を参考。

60%以上あると安心。
40%以上はあって欲しい。(※)
20%を下回ると危険。

※自己資本比率が40%以上の会社が10年以内に潰れる可能性は統計上3.5%といわれている

計算式:
自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資本(他人資本+自己資本)× 100(%)

https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/44551/


有利子負債


有利子負債とは、利子の支払いが必要な借金のこと。

設備や事業拡大のための投資である程度の金額が計上されている分には問題ないが、多すぎると経営状態を心配する必要があります。

自動車業界、薬品企業、通信・電力事業、インフラ系の企業は設備投資に資金が必要なため、有利子負債は多くなる傾向があります。

https://doda.jp/companyinfo/contents/finance/011.html


営業活動によるキャッシュフロー


今年商売をして手元の現金がいくら増えたかを表す指標。

見方:黒字であること、毎年増加傾向であること


一株あたり配当金


配当金額のこと。

見方:減配していないか、毎年増えているか。

減配せず毎年増えていれば、安定配当、増配が期待できる。


配当性向


企業が無理して配当金を出していないか確認する指標。

計算式:
1株当たり配当額÷1株当たり当期純利益×100(%)

100%に近づくほど、当期純利益から配当金を多く捻出していることになるので、
この傾向が続く企業は減配リスクがある。


営業キャッシュフロー(営業CF)


「本業でどれだけのお金を稼いでいるか」を表します。

営業CFは本業による稼ぎを表すため、プラスの数値であることが大前提です。

https://doda.jp/companyinfo/contents/finance/012.html


投資キャッシュフロー(投資CF)


設備投資や企業買収など、将来の事業拡大のためにどれだけお金を使っているか、投資からどれだけ回収しているかなど、資金を投じる活動に伴うキャッシュフローを表す。

https://doda.jp/companyinfo/contents/finance/012.html


財務キャッシュフロー(財務CF)


出資の受け入れや金融機関からの借入など資金調達によるキャッシュフローを示しています。

どのような資金を調達し、それを返済しているのかを示す情報です。

財務CFは、営業CFと投資CFを調整するものでもあり、財務CFを見ると、足りないキャッシュをどのような手段で補充したのかが分かります。

マイナスになっていれば借入金を返せているということです。

https://doda.jp/companyinfo/contents/finance/012.html


フリーキャッシュフロー(FCF)

フリーキャッシュフローとは、会社が本業で稼ぎ出したお金から、事業維持のために必要な設備投資などの支出を差し引いたキャッシュフローのことをいいます。
また、「ある期間」で発生または消失したキャッシュの合計のこと。

■フリーキャッュフローの使い道
①株主への分配
②新規事業などへの投資
③借入金の返済

https://advisors-freee.jp/article/category/cat-big-09/cat-small-26/9266/
http://www.kabu-gakkou.com/2007/03/post_272.html


現金等


簡単に言えば、会社にある金額が変わらず、3ヶ月以内に現金化できるもの。(FCFのような期間の縛りはなく、今あるお金)

見方:あればあるほど会社の資金に余裕があり、潰れにくい。

現金等は、上記3キャッシュフローの結果、手元に残った現金および預金や3カ月以内の短期投資など現金同等物の期末残高のことを指します。

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