本書を聴いてみて、面白いと感じた部分をまとめました。
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本書の目次
PART1 エッセンシャル思考とは何か
第1章 エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考
第2章 選択──選ぶ力を取り戻す
第3章 ノイズ──大多数のものは無価値である
第4章 トレードオフ──何かを選ぶことは、何かを捨てること
PART2 見極める技術
第5章 孤独──考えるためのスペースをつくる
第6章 洞察──情報の本質をつかみとる
第7章 遊び──内なる子供の声を聴く
第8章 睡眠──1時間の眠りが数時間分の成果を生む
第9章 選抜── もっとも厳しい基準で決める
PART3 捨てる技術
第10章 目標──最終形を明確にする
第11章 拒否──断固として上手に断る
第12章 キャンセル──過去の損失を切り捨てる
第13章 編集──余剰を削り、本質を取り出す
第14章 線引き──境界を決めると自由になれる
PART4 しくみ化の技術
第15章 バッファ──最悪の事態を想定する
第16章 削減──仕事を減らし、成果を増やす
第17章 前進──小さな一歩を積み重ねる
第18章 習慣──本質的な行動を無意識化する
第19章 集中──「今、何が重要か」を考える
第20章 未来──エッセンシャル思考を生きる
エッセンス
自分にとって本当に大切なことはなんなのか。それを曖昧にしていると、いざという時に選択を誤る。
自分にとって本当に大切なことが決まっていれば、どんな危機が訪れようとも乗り越えることができる。
説明
日常の雑事にとらわれ、本当に大切なことがおざなりになっていないか。
自分にとって本当に価値のあることに取り組めているか。
本書では日々の生活の中で、正しい選択を行うためのヒントが詰まっている。
たとえば、妻の出産日に上司の依頼を断れず、顧客との打ち合わせに駆り出される著者のエピソードは印象的だった。
打ち合わせに参加したものの、顧客からはこんな日に何をしているんだという顔をされ、妻からの信頼を失い、自分も後悔の念で仕事に集中できない。
こんな不毛な話はない。
流されるままにYESというと、このように自分から大切なものが失われていく。
自分が優先すべきものは、「仕事」なのか「家族」なのか。
それが明確であれば、選択を誤ることはなかったはずだ。
対照的な例として、ジョンソン・エンド・ジョンソン社(以下J&J社)の『タイレノール事件』が紹介されている。
タイレノールとは、同社が販売する解熱鎮痛剤のことだが、1982年にこれを服用し、7人が死亡するという事件があった。
J&J社は選択を迫られた。
株主を優先し、タイレノールが原因ではないと主張して株価を守るか。
顧客を優先し、タイレノールを回収して人命を守るか。
回収する道を選べば、会社に莫大な損失が出る。
しかし、J&J社は迷いなく回収の道を選んだ。
それはなぜかというと、J&J社には我が信条という企業理念があったからだ。
「我が信条」を起草したロバート・ウッド・ジョンソンJr (J&J創業者)は信条の中で、以下のように優先順位を明記している。
全てにおいて顧客を優先する。株主は後回しだ。
この創業者の確固とした信念が会社の行動指針となっていたからこそ、
経営陣は迅速にタイレノールの回収を行い、その対応に称賛の声が沸き起こる結果となった。
まとめ
自分にとって何が大切かを日頃から考えておき、優先順位を定めておけば、後悔のない選択ができる。
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